こんにちは。ユノートルです。
いつも風の谷U2ラジオを聞いていただきありがとうございます。ブログの方もありがとうございます。
今回のテーマは私たちユノートルが気になっている場所をいくつか紹介したいと思います。私たちはお店や場所づくりを始めるにあたっていろんなところを訪れたりしています。まだまだ全て行ききれておりませんが、そんな中で気になっている場所をいくつか紹介したいと思います。まずは前編として熊澤酒造、ハーバルノート、そしてstarnetのことについてお話ししたいと思います。ゆっくりと聴いていただけたら嬉しいです。
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いつもはコミュニティのお話しを中心にしていますが、今回はそんなコミュニティのお話しというよりも、お店や場所としていろいろ気になっているところをご紹介してみようと思いました。
自分は以前は雑誌を作ったりしていたこともあって、いろんなところに行ったりもしていました。いくつものお店や会社、そして素敵な場所に行ったり人に会いに行ったりしました。そんな経験は私たちにとってとても意義のあるものになっています。
いろんな場所に行っていろんな人に会っていろんな話を聞いたり、いろんな感覚を覚えたり、そういった経験こそが私たちのやりたいこと、やった方がいいことのベースになっています。
今回はそんな私たちのこれからのベースとなったいくつかの素敵な場所についてのお話しとなっています。
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まずはひとつめの場所として紹介したいのが、神奈川の湘南、茅ヶ崎にある「熊澤酒造」さんです。湘南、茅ヶ崎といっても海岸の方ではなく海からけっこう離れた緑の多い住宅街の中にある酒造メーカーとなっています。
湘南最後の蔵元として明治五年創業という長い歴史を持った熊澤酒造さんは、わたしたちユノートルが運営するU2KANAYAのロールモデルのひとつとなっている場所です。
熊澤酒造さんを訪れるとまず迎えてくれるのが、エントランスにある緑のアーケード。ミモザや藤などがアーチに沿って広がっていていきなりその世界観に引き込んでくれます。これは私たちもいつか風の谷U2の入り口に作りたいなーって思っているものです。^^;
そんなアーケードを潜り抜けた先には、酒造メーカーとは思えないほどのオシャレで可愛らしいいくつものお店が並んで迎えてくれてます。そんなお店のラインナップは、レストランやカフェ、パン屋さんに雑貨屋さんといったもので、U2KANAYAがこんな場所をつくりたいなーって思っている空間がまさにそのまま再現されています。
多くの緑につつまれた空間の中にいくつもの素敵なお店があり、まるでそこは別世界のようなすがすがしい気持ちにさせてくれる、そんな場所が「熊澤酒造」さんです。
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自分たちが参考にしたいところがふんだんにあって、やはり一番は古くからあるものを大切に残そうという姿勢。工場のようなものをリノベーションしながら美しいカタチとして現代にあったものとして再生しているのはとても勉強になります。またそのセンスも素晴らしく、まるでずっと前からここはそういう場所だったかのように違和感なく、オシャレで素敵な場所を演出してくれています。
なによりも自然の姿をそのまますごく丁寧に残しながら、とてもセンス良く空間演出ができていて、庭師さんと一緒に見学させてもらったくらいです。
また、これはこれから私たちもいつか出来たらいいなぁと思っていることなんですが、彼らは企業主導型保育事業として「ちがさき・もあな保育園」をサポートしています。この保育園は熊澤酒造のすぐ裏にあるので、かなりしっかりしたサポートをされていると考えられます。オーナーである熊澤茂吉さんのパタゴニアでの原体験からこのサポートにつながっているとのことで、自分たちがいつか作りたい学校のようなものへの取り組みの先駆けとして、こちらもとても勉強になっています。
そんな「熊澤酒造」さんがまずはひとつめの気になっている場所としてご紹介させていただきました。
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さて、ふたつめの気になる場所なんですが、こちらもなかなかに素敵な場所で、その存在自体が小説や映画の中にでてきそうな雰囲気のあるお店です。長野の蓼科にある「蓼科ハーバルノート・シンプルズ」さんです。
こちらは昨年イベントの開催にあたって森のカフェをいくつかみてこようと思って軽井沢を訪れたんですけど、もちろん素敵なお店がいっぱいあってさすが人気の軽井沢だなーって思ったんですけど、その帰りに立ち寄ったハーバルノートさんがびっくりするくらい良すぎて、自分たちのかけがえのない場所としていまでも心に残っているので、今回ご紹介できればと思いました。
ここは僕の奥さんがこれからちょっとやってみたいと考えているハーブのお店なんですけど、本当に森の中にひっそりとあって、最初は「え?こんなところに人来るの?」くらいに思ったくらいでした。(ウチもよそのことは言えませんが。笑)
平日にも関わらず自分たち以外にも何人もそんな森の中に訪れるお客様がたくさんいて、あー、わざわざ足を運んでまで来たいと思う店なんだなーって強く感じました。本当に小説や映画の中に登場してきそうな雰囲気で、なんかハーバルノートでハーブを選んでいる自分が物語の登場人物になったような気がしてしまう、そんな物語性を感じる場所でした。
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そんなハーバルノートを運営している萩尾エリ子さんも、まるで小説の中にでてきそうないでたちで、とても雰囲気のある人です。彼女に憧れる人たちもきっとたくさんいることでしょう。
自分たちがこれからやっていきたい森の暮らしを丁寧に何年もかけて彼女は実践されています。レストランを運営したり、大きなハーブ園をつくったりと、たくさんの苦労をしながら多くのことを学んできたようで、きっととても深慮深い方だと思います。お店の雰囲気・彼女の雰囲気・そして蓼科の森の雰囲気とそこだけにしかない魅力があふれる場所となっています。
ユノートルもこれからいろんな挑戦をすると思いますが、一周回って最後はこんなお店をひっそりとやっているんじゃないかと勝手に重ねてしまうような、そんな素敵なお店です。近くに行ったらぜひ訪れてみてください!
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本日最後に紹介したい3つめの場所なんですけど、これはかなり昔に一度だけ訪れた場所なのですが、自分にとってはいろいろと関係していることがあって、ずっと気になっている場所です。
そこな栃木の益子にある「starnet」というギャラリーカフェです。なんかIT企業みたいな名前なのですが、ここは1998年にクリエイターである馬場浩史さんが始めたお店。馬場さんを慕うクリエイターもすごく多くて、私が仲良くさせていただいた建築家の藤原慎一郎さんも彼を慕うクリエイターの一人でした。馬場さんも藤原さんも若くして亡くなってしまったのですが、今でも彼らは多くの人たちの憧れとなっています。
U2KANAYAの駐車場の壁には藤原さんの弟子の一人であるサノユカシさんのイラストがあります。藤原さんへの尊敬の気持ちをどこかに残しておきたく描いてもらいました。
そんな藤原さんが毎年毎年足繁く何年も通い続けた場所がこの益子の「starnet」という場所です。藤原さんは、「馬場さんと彼を慕うクリエイターさんたちとのつながりだけで僕はいるようなものだよ」ってよく言ってました。彼にとっては「starnet」こそが自分のアイデンティティーだったと・・・。
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そんな「starnet」に僕が訪れたのはもう10年ほど前だったかと思います。すでに馬場さんが他界された後だったのですが、その凜とした空間の研ぎ澄まされた雰囲気は今でもしっかりと心に残っています。全てが計算しつくされた空間で、一部の隙もなかったかのように感じられました。この「starnet」と「馬場浩史」というクリエイターが益子に新しい風をそそぎこんだのは事実で、それまで益子焼が中心だった場所で多くの人やカルチャーが育っていったと聞いています。
自分がそんな馬場さんのようなクリエイターになれるかというと、そんな気も全くなく、藤原さんのことも尊敬はすれどとても真似のできるような存在とも思えません。ただ、そういう人たちがいて、とても尊敬できることをしてきた、そういう物語があったということを僕は心に刻んでいるというだけです。
U2KANAYAはstarnetのような研ぎ澄まされた空間とは言えませんが、きちんとした丁寧な暮らしはいつか提案できるような、そんなお店にはなりたいと思ってます。彼らから学んだことが少しでも形になったらいいなぁと思っています。
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今日は、いつもとは趣向を変えて、コミュニティの話というよりも、自分がこれまでの人生でいろいろと気になっていた場所をいくつか紹介させていただきました。
ここで紹介したお店や場所は自分にとってとても心地良い居場所で、風の谷U2というコミュニティや場所をつくっていくためにもとても学びの多い場所だとも思ってます。またきっと何度か訪れると思いますので、みなさまもよかったらチェックしてみてくださいね!
次回も引き続き僕が気になった場所を紹介していきたいと思います。このブログやラジオが少しでもお役に立てれば幸いです。
あなたにとっての、もうひとつの居場所に。
ユノートルでした。